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さくらさんとの出逢い(サイキック能力が目覚める)の後、私が自覚しはじめただけなのか、
何人ものクライアントから「目覚めた」という報告がカウンセリング後のメールや次回来談の時に聴かせてもらえる機会が激増した。

その頃の私は、出来る限り「アヤシくないように」と心していたので

彼女たちの「目覚め」に関しても冷静だった。

はーーーっ!すごいことが起こったーー!

なんて思わなくて、

それよりも心理的アプローチで、どうしてそのような現象が起こるのか
ということに興味を持ちはじめたことを認めざるを得ない感じだった。

私がセッションをする時に最も重要視していることは、

言葉で表現すると「三位一体化」。

心理学的に表現すると「解離から統合」。

これは私が幼少期から人と接する時に使っていたある種の特殊能力なのかもしれない。

クライアントたちが、目覚めを起こしたとき、

その三位一体化が起こる

私にとって、スピリチャルな目覚めが起こったことより、

三位一体化が起こった方が、ものすごく重要だと感じるのだ。

いろんなことが繋がりはじめ、現実が本来の魂の道を気持ちよく進めるようになるから。

現実的な充実感が高まるのだ。

これは人間として生きていて、とても重要だと感じる。

その三位一体化が一瞬起こって、また分離し始める場合も少ないけれど、

その一瞬が起こったことが、その後の人生でもとても大切だと思える。

思い出そうとすれば思い出せるから。

思い出している状態が馴染むまで、意識の使い方を反復していけばいい。

意識を向けるだけなので、一度意識できるようになると誰でもできるようになる。

恐れに飲み込まれている時は、難しく感じるかもしれないけれど、

何かネガティブに思えることが起こったときでも、

「ああ、そういうことが今あるな」

と受け止めて終わり、でいいのだ。

受け止めれば現実的な対処が自ずと取れるようになる。

基本的に「今」できることで対処することになる。

できないと思っていることをしようとするとパニクるからね。

心理カウンセリングにおいても、それは基本。

「今」の自分でいい。

自分も運命も支配しなくても大丈夫なんだと思えれば

とても平和。

宇宙は、とても優しい。

神様は、いついかなる時も
その人にとっての最善を祈ってくれている。

私の根底にそんな想いが実感としてあったためか

スピリチャルな覚醒を起こすクライアントたちの前で

まったく音がしないほど静かに見守っている自分を感じていた。

その人がひとつになる瞬間を視るのが

愉しくて、愉しくて、仕方がなかった。

 

ある日、さくらさんのお姉様がご予約を入れてくれた。

姉妹なのに、全然似ていない。

さくらさんは、パッと見、余裕さえ感じさせる雰囲気だったけど、

彼女は、うつ病とかで投薬治療を受けながら、職場にそれを言わずに激務をこなしているとのことで

見るからに疲れて元気がなかった。

顔色も悪く、表情も苦渋に満ちていた。

でも、頭脳明晰であることは会った瞬間から感じた。

(この素晴らしい頭脳を休ませることはないんじゃないか。)

というほど、

異音が聴こえるほどの働きぶり。

彼女は、やはり頭脳労働の極みみたいな職業で、優秀だった。

疲弊しすぎて、姿勢も悪くて、目も合わない。

彼女、あかねさん(仮名)は、ソファーに座って、

すごい勢いでケースレコードの記入を済ませ、

紅茶を一気に全部飲み干して、弾丸のように現在の状況を話した。

妹が、ものすごく変わったということと、

眠れない

疲れが取れない

空虚感がハンパない

ということを何度も何度も言葉を変えて説明した。

私は、とにかく異音がするくらいの疲弊状況をなんとかしたいと思った。

機械だったら、とっくに壊れて、バラバラになってるはず。

10分ほどでできるリラクセーションを提案した。

脳を休ませるために。

ベットに横になってもらって、

ゆっくり言葉の誘導で身体の各部位の筋肉を緩めるだけのリラクセーション。

目を閉じたあかねさんは、とても可愛らしい顔だった。

どんどん呼吸が深くなってったのを見届けて

ああ、よかったな、

と思った。

「ゆっくり目を開けてください。

いかがでしたか。」

と私が聴くと、さっきとは声のトーンまで変わってしまったような優しい声色で

「先生。

ありがとうございます。

ちょっと待っててください。」

と言うと、突然、涙が溢れ出て、静かに涙を拭いながら

「すごくリラックスしていたら、

あの、青い、

青いチュニックをお召しになった方が側に来てくれたんです。

誰だろう?

お母さんみたいでしたが、現実の母ではなかったです。

その、青い、青く光る女性が。。。。。

何か言葉で言った訳ではないんですけれど、

なんだか、私。。。。

嬉しくて、安心して、包まれたような。

私は。

女神みたいな女性で、それは、私??

私ではないんですけれど、私。。。

わかりません。

でも、ああ、何だろう。涙が止まらない。」

ハラハラと涙を流しながら、

表情は、女神みたいな微笑みをたたえて

本来のチャーミングな表情を見せてくれて、いらした時とは別人のよう(失礼!)。

とにかく彼女は、しゃべり方もゆったりして、

その青い女神様みたいな人と会って

あなたはそのままでいい

というような感覚を覚えたと言う。

私は、あかねさんの体験に関して、特にコメントせず

ただただいっぱい息が吸えて良かった。

あの異音はもうせずに、音もなく何かが回り出したことを感じていた。

呼吸もゆったりと、そして、姿勢まで変わって

足取りも軽くなって、まるでスキップでもしそうな勢いで

喜んでお帰りになった。

もはや私に話していた「眠れない」「疲れが取れない」「空虚感」なんて

どこかに吹き飛んでそのカケラすら見つからなかった。

10分のリラクセーションで、

何が起こったんだろう。

私は、カウンセラーとして、何かもっとできることがあるんだろうか?

私が何か知っておくべきことがあるんだろうか?

あかねさんの女神降臨をきっかっけに

私の中でも、何かが動き出した。

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